987ケイマンSの事:その②
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どうも、Mormor(もるもる)です!

今日は987ケイマンSについてその②です。

987ケイマンの良い所は、スタイリング的にも、シャシー性能的にも偶然に生まれたものだと思います。

 

 

 

 

個人的には斜め後方から見たスタイリングが一番気に入っています。

987の特徴的なリアゲートは、平面ではなくハッチとガラスが少し角度がついています。
そしてルーフラインから繋がるラインよりハッチは少し低いので、ルーフライン側にエッジが立っているのですが、そこがとても綺麗です。

987Boxsterを元にリアハッチとルーフを追加した際に、偶然に近い感じでこうなったのでは無いかと思います。

981以降のケイマンはリアハッチとガラスは平面で、987よりリアフェンダー部分にエッジが立っており、ルーフラインとハッチがシームレスにつながっています。

デザイン的な洗練度は明らかに981/982系に軍配が上がりますが、偶然出来た個々の部分に光るものが有るのが987ケイマンです。

 

 

 

 

987ケイマンの真骨頂はその俊敏性です。

高速サーキットでは決して速い車では有りませんが、ミニサーキットや峠での敏捷性は明らかに981/982ケイマンを上回ります。

しかしノーマルの987ケイマンのサスペンションには大きな問題が有ります。
それはフロントのネガティブキャンバー角が殆ど付けられないと言う事です。

車高調に変えても、リアは2度ほど付けられますが、フロントはアッパーマウントの調整範囲では0.5度程度しかネガティブキャンバー角が付けられません。

ほぼ直立した状態なので、コーナリングでクルマが傾くと、タイヤの接地面積が小さくなります。

その結果、接地性が高く幅の広いリアタイヤに比べて細いフロントタイヤは当然リアに押されて流れ出します。

つまりノーマルではアンダーステア傾向になってしまいます。
残念ながらこれは車高調に変えても改善しません。

車高調だと足が硬くなり、車高が下がるので少しマシにはなりますが、アンダー傾向と言うクセはそのまま残ります。

メーカー製のクルマとしては、安全を考えると当然のセッティングなのですが、PORSCHEでも911のGT系などはかなりネガティブキャンバーが付いており、キャスター角も大きくなっています。

つまり911のGT系はコーナリングフォースが大きくなる様にセッティングされています。

 

 

 

 

実は、997系の911GT3のフロントロアアームは調整式になっており、形状は987系と全く同じです。

という事で、私の987ケイマンには997GT3系のフロントロアアームが移植されています。

これでフロントはネガティブキャンバー角が2度ちょっと付き、リアとのバランスが大きく改善されました。

しかし、問題も有って、ネガティブキャンバー角を付けるとキャスター角もどんどん付いてしまって倒れ過ぎになります。
するとちょっとした事でハンドルが取られやすくなります。

なので、少しトーアウトにセッティングする事で、この問題を解消しています。

このフロントロアアームの変更と車高調の組み合わせで、足回りはほぼ理想的になりました。(あくまでも95%は一般道、5%サーキットと言う自分の使い方での場合です)

加えて、機械式リアLSDを装着する事により、トラクションも向上し、タイトコーナーや左右でμが異なる様なシチュエーションでも安定した駆動力を確保できました。

 

 

とは言え、基本的な特性は大きく変わっていないので、987ケイマンの俊敏性は天性のものだと思います。

この敏捷さは986Boxster〜987ケイマンまでは有るのですが、ホイールベースが伸びてフロントトレッドが広がった981以降のBoxster/ケイマンには無くなってしまいました。

私が987ケイマンから乗り換える気にならないのは、この部分が非常に大きいです。

 

 

 

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