987ケイマンSの事:その③
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どうも、Mormor(もるもる)です!

 

前回は987ケイマンSの長所を書いたので、今度は987ケイマンSの弱点について書こうと思います。

 

 

まずは内装のクオリティの低さ。

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プラスチックの質感の低さや、ダッシュボードのシボ付きのパッドの質感は国産小型車はおろか軽自動車をも凌ぐチープさです(笑)。

また当時の外車によく使われていたプロテイン塗装は5年も経つといわゆる加水分解でベタベタになり、最後は剥げてしまいます。

ウチのクルマは7年前にスイッチを塗装し直して、レーザー加工で「TEMP」などの文字も再加工してもらっています。

 

 

 

 

そしてこれもあるあるネタの、色のついた内装が剥げる現象。

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プロテイン塗装で無くても水性塗料で塗ってあるので、良く触る部分や当たってしまう部分は塗装が剥げます。

これもウチのクルマは7年前に塗り直しを実施しています。

 

 

 

 

プロテイン塗装でなくてもカラーの付いた内装は塗装の品質が低いので、すぐ剥げますし、アルコールなどで拭いてしまうと見事に落ちてしまいます。

ステアリングのホーンパッドに前オーナーのボールペンの跡が残っていたので、アルコールで拭いたらご覧の通りです…(当然後でリペアしました)

ちなみに話は変わりますが、個人的にこのスポーツステアリングでは無いステアリングもお気に入りポイントの一つです。

空冷PORSCHEの930ターボや964、993系の911のステアリングは、スポーツカーらしく無いデカいホーンパッドの付いた4スポークのステアリングで、スーパーカーブーム真っ只中に少年だった自分のイメージは正にアレです。

なので、スポーツカーらしく無いこのステアリングがとても気に入っています。
ちなみに981以降のケイマン/Boxsterはそもそもスポーツステアリングだけになり、この様な形のステアリングは無くなってしまったので、とても貴重です。

 

 

 

 

そしてルーフライニングの垂れ下がり。

これはPORSCHEに限らずBMWなどのドイツ車では定番の現象です。
この年代のドイツ車のルーフは、ルーフライニングにスポンジが貼ってあり、その上からファブリックが貼ってある構造なのですが、経年劣化でスポンジがボロボロになり、ファブリックが垂れ下がって来るのです。

 

 

 

続いてはエンジン回り。

最初にトラブルが出たのはプラスチック製のプーリーがバラバラになって、ベルトが落ちてクランクプーリーに巻きついた事件。

これは購入して2年後の2012年に起こりました。
2007年式なので丁度5年目の出来事ですが、5年でプーリーが加水分解でバラバラになるという、国産車ならリコール確実の信じられない現象です。

どうやらこの辺りの年式のヨーロッパ車やアメ車に良く有る現象らしいです。
対策は車検のタイミングでプーリーに傷や亀裂が無いかどうか確認するほか有りません。

ウチのクルマはサーキット走行が多かった分、早めに来てしまった様です。

 

 

 

 

続いては、これもケイマン/ボクスター定番のダイレクトイグニッションのひび割れ。

これは987でも981や982でも起こる現象です。
これもプラスチックの品質が良く無い事と、水平対向エンジンの宿命でダイレクトイグニッションのすぐ横をエキゾーストパイプが通っている為、プラスチックが劣化してひび割れし、コイルから漏電して失火します。

ECUのログを見ると失火のエラーが出るのと、タイヤを外してコイルを抜いてみると分かるので、これも車検毎にチェックして貰った方が良いです。

 

 

 

 

続いてはこれも987系で定番の、パワステポンプ死亡。

981以降は電動パワステなので存在しませんが、987系は油圧パワステのため、エンジンにオイルポンプが付いていますが、これが大体5万km辺りを超えると壊れます。

ちなみにウチのケイマンは3万kmちょっとで壊れましたが、サーキット走行が多くてパワステポンプに負担が掛かっていたからかも知れません。

パワステポンプだけで無くステアリングラックのパワステオイル系統が壊れる事も有ります。

その場合、パワステポンプよりも遥かに部品代が高いです。
ちなみにパワステポンプはリビルドで6〜8万円、ステアリングラックは15〜20万円位します。

ちなみに同時期に良く壊れるものとして、ウォーターポンプも有ります。
これも大体5万km辺りを超えると壊れる事例が多いです。

またウチのクルマの場合、同時期にスターターモーターも御臨終になりました。

 

 

 

 

続いては、これは当たり外れの要素が大きいキャタライザー。

特徴としてはパーシャルスロットルで流している時に、いきなりエンジンチェックランプが点灯します。

ECUのエラーを調べると、片側のキャタライザーが機能低下している旨のメッセージが表示されます。

これはキャタライザーの問題の様なのですが、厄介なのは見た目や走行距離では分からないという点です。

私は当初、ラムダセンサー(O2センサーとCOセンサーなどの集合センサー)の不具合を疑って交換しましたが、完治しなかった為、中古のキャタライザーを入手して交換しました。

ちなみに新品だと両方で50万円位するので、万が一この現象が起きた時は中古のキャタライザーを入手する事をオススメします。

なお、987ケイマンはシャシーNoによってラムダセンサーや触媒が細かく違うので、中古品を購入する際は、出来ればシャシーNoを照合して正しい品番か確認した方が良いです。

 

 

 

 

続いては987に限らずPORSCHE車に定番のフューエルフィラーキャップのストラップ切れ。

PORSCHE車のフューエルフィラーキャップには、古いクルマは別として落下防止のストラップが付いていますが、これが経年劣化で切れます。

これは部品を取り寄せれば自分でも交換可能です。
ちなみに私はフューエルフィラーキャップ毎交換しました。

キャップという観点では、ケイマンの場合リアハッチを開けた所に冷却水のラジエターキャップがありますが、アレも経年劣化でヒビや割れが生じて水が噴出する場合が有ります。

車検時に確認してもらって、ヒビや割れがあったら交換する事をオススメします。

 

 

 

 

最後は特殊事例ながら、ツインリンクもてぎサーキットで、200km/hオーバーから減速中にシフトダウンの際にクラッチがバラバラになった事件。

200km/hオーバーでクラッチがバラバラになり、シフトチェンジ不能になって5速のままグラベルに一直線に落ちて、ブレーキのみでコンクリートウォールをギリギリで回避しました(汗)。

クラッチのダイアフラムが何らかの原因で折れて、それが他のダイアフラムを破壊してしまい、クラッチが斜めになって常時半クラッチ状態で固定されてしまいました。

ツインリンクもてぎサーキットから水戸まで、信号で止まる度にエンジン停止、信号が青になるタイミングでスターターで押し掛けしながら走りました。

 

 

 

 

後でクラッチを開けてみた所、ダイアフラムが1/4ほど無くなっていましたが、幸いフライホイールは無傷で、SACHSのOEMのクラッチプレート&カバー交換だけで済みました。

多分コレは自分が回転を合わせ損ねたせいだと思いますが、クラッチがヒューズの様な働きをして、エンジンに影響が出ない様に壊れたっぽいです。

ちなみに、定番の故障箇所としては、ハブベアリングも有ります。
ベアリング自体は911系と同じ様なのですが、足回りの構造の違いのせいなのか、何故か986/987ボクスターやケイマンのハブベアリングは壊れ易い様です

足回りからゴロゴロ言う様な異音が出たら、ハブベアリングを疑った方が良いかも知れません。

 

 

という訳で、今回は987ケイマンのウィークポイントでした。

987もクラッシックの領域に入ってきている為、部品代が高騰してきている様なので、マメにメンテナンスした方が良さそうです。

 

 

 

 

 

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