拡張型心筋症と生きる事:不治の病と向き合って行くには?

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どうも、Mormorです!

 

前回まで「本当は怖い心臓とストレスの関係:拡張型心筋症の話①」で、私の拡張型心筋症の原因はストレスであった事を書きました。

本当は怖い心臓とストレスの関係:拡張型心筋症の話①
本当は怖い心臓とストレスの関係:拡張型心筋症の話②
本当は怖い心臓とストレスの関係:拡張型心筋症の話③
本当は怖い心臓とストレスの関係:拡張型心筋症の話④
本当は怖い心臓とストレスの関係:拡張型心筋症の話⑤
本当は怖い心臓とストレスの関係:拡張型心筋症の話⑥
本当は怖い心臓とストレスの関係:拡張型心筋症の話⑦
本当は怖い心臓とストレスの関係:拡張型心筋症の話⑧
本当は怖い心臓とストレスの関係:拡張型心筋症の話⑨

ストレスは精神だけで無く、肉体の健康をも蝕む恐ろしいものです。

かく云う私も、パワハラで鬱病を発症し、転職したものの結局それが原因で退職に追い込まれ、最終的には心不全を発症して拡張型心筋症になりました。

たまたま運良く経済的に困窮する事態にならなかったから良かったものの、そうで無かったら生活する事が出来ず、それこそ路頭に迷うか、もしくは首を括っていたかもしれません。

たかが「ストレス」と云う方もいらっしゃるかも知れませんが、「ストレス」が人生を破壊してしまう程恐ろしいものだと云う事をどうか知って置いて頂きたいです。

子供であれ、大人であれ、多少のストレスは受け止める必要が有るとは思いますが、それを受け止め続けるのは非常に危険です。

コップの水が溢れる様に、限度を超えた時、精神や肉体を破壊してしまいます。
そうなってからでは遅いのです。

 

 

私も実際に鬱病に罹り、拡張型心筋症で死の淵を彷徨ったお陰で漸く決断出来ましたが、金輪際生命を削って金を稼ぐのは止めようと誓いました。
何事も命有っての物種です。死んでしまったら何にもなりません。

ただ、誰もが私の様に幸運とは限りません。
何らかの形で生活して行く為に収入を得る必要が有ります。
それは勿論簡単な事では有りません。

しかし可能性はゼロでは有りません。
ストレスで人生を破壊される前に、全力で其処から逃げて欲しい。
生きていれば出来る事は必ず有ります。

 

 

10代や20代は勿論、30代、40代でも死がこれ程身近に有るものとは思ってもいませんでした。
自分が死ぬのはまだまだずっと先の事だと、ぼんやりとしか見えていませんでした。
実際に死に掛けた時、初めて死は身近に有り、人はいとも簡単に死んでしまうのだと言う現実を見ました。

良く「死ぬ気で」とか「死ぬ位なら」と言われますが、実際に死に直面してみないと、本当に「死ぬ」と言う意味がわからないと思います。
死んだ人は話せませんが、死に掛けた人はきっとわかると思いますが、人はいとも簡単に死にます。だから安易に死に近づいてはいけないのです。

 

 

私が罹った拡張型心筋症は不治の病です。
現代の医学では、一度罹ってしまったら死ぬまで心不全が再発しない様に投薬で抑える位しか方法は有りません。

厳密に言えばただ一つ治す方法が有りますが、それは日本では不可能に近い心臓移植によってのみです。
後は奇跡を祈るしか有りません。

医師によれば、ごく稀に拡張型心筋症が良くなるケースが有るのだそうです。
それは矛盾する様ですが、心臓の動きを抑制する様な薬を投与する事で、心臓の負担を下げ、結果的に心機能が回復するのだそうです。

 

 

 

 

ところが、この奇跡が起きました。
退院後、月に一度の定期検診を続けて5ヶ月目の2019年3月の検診で、EF値(左室駆出率:一回心拍出量の心室拡張末期容積に対する割合で正常値は50~80%)が50%近くまで回復したのです。心不全の際に分泌されるBNP値も正常範囲内になりました。

翌月にはEF値が57%まで回復し、強心剤と抗凝固薬の投与を中止しました。
そして2019年5月も結果が良好で、6月の検診時には通院間隔を3ヶ月置きにする事になりました。

2019年8月と10月の定期検診も結果良好で、今年1月の定期検診ではレントゲン写真でも、一昨年10月の退院時よりも心臓が小さくなっている事が確認出来、拡張型心筋症の症状が緩和されている事が分かりました。

エコー検査の映像でも心臓の動きが昨年10月の退院時と比べて大きく改善されている事が分かり、薄くなっていた心臓の筋肉の厚みも元に戻っている事が分かりました。
正に奇跡的な回復で、主治医も驚いていました。

だからと言って、拡張型心筋症が治った訳では有りません。
引き続きβブロッカーや降圧剤、利尿剤は飲み続ける必要が有ります。
また塩分制限に関しても引き続き注意が必要です。

それでも心機能の大幅な改善は生活の質を飛躍的に向上させました。
今まで心臓に負担が掛かるのを恐れて控えていた海外旅行にも行かれましたし、スキー旅行にも行かれました。

抗凝固薬の影響で食べられなかった納豆やワカメ、緑茶なども制限が無くなり、食生活的にもストレスが無くなりました。

完治した訳では有りませんが、少なくとも一般の人に近いレベルまで寛解した事は間違いない様です。

全ての人に当て嵌まる訳では有りませんが、正しい投薬治療を行った場合に正常値に近いレベルまで回復する例が有る事は間違いない様です。