987ケイマンSの事:その19
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どうも、Mormor(もるもる)です!

 

2050年カーボンニュートラルの実現と言う目標を達成する為、自動車メーカー各社は一斉に電動化に向かって舵を切り始めています。

14年選手のウチの987ケイマンSは、あと10年もしたら貴重な内燃機関搭載車として価値が上がるでしょうか?(笑)

恐らく982の次のケイマン/ボクスターはハイブリッド化される事はほぼ間違いないでしょう。

911もType992の次はハイブリッド化は避けられないと思います。

あのHONDAが2040年までにエンジン車を全廃すると言う衝撃的なニュースも有りましたが、電動化以外に取るべき道は無いのでしょうか?

 

 

 

 

 

①水素燃料エンジン車

先日トヨタが水素燃料エンジン車でレースに参戦しました。

カーボンニュートラルの実現に向けて、内燃機関でもカーボンニュートラルを実現出来ないか?と言うアプローチには共感が持てます。

 

 

 

以前はBMWやMAZDAも水素燃料エンジン車の開発を行っていました。

(BMW Hydrogen 7)

BMWは実際に販売も行なっており、写真のHydrogen 7はガソリン/水素の両方を使用する事が出来ます。

 

 

 

MAZDAも以前は水素燃料ロータリーの開発を行っていました。

(Hydrogen RE)

水素燃料はガソリンよりも燃焼速度が速く、低回転からトルクを出し易い反面、高温化したバルブなどに水素が接触すると点火前に燃えてしまう現象が有る為、コントロールが難しいと言う問題が有ります。

しかし、長年培ってきた内燃機関の技術を応用する事が可能で、内燃機関車を小変更で水素燃料エンジン車にする事も可能です。

問題は水素の充填ステーションが少ない事、水素の高圧タンク容量、そして高圧水素を作る際に冷却が必要な為、CO2の排出が避けられないと言う点です。

これらの問題を解決出来れば、燃料系はFCVの技術の応用+燃焼系は既存の内燃機関の応用で可能なので、モータースポーツの世界や内燃機関を愛する一部のエンスージアストの為の福音となりそうです。

 

 

 

 

e-fuel(再生可能資源からのエネルギーを使って作った合成燃料)

PORSCHEとシーメンスエナジー社を中心としたグループが「Haru Oni(リンク先は英語です)」というプロジェクトでチリで大規模な実験を行っています。

合成燃料とは、石炭や天然ガス、バイオマスなどを原料にした液体燃料で、主に合成メタノールを生成してガソリンや軽油などと混ぜて使用します。
さまざまな方法で製造することが可能で、Haru Oniプロジェクトでは、風力発電を利用することで、空気中のCO2を取り出し、それを水素と結合させることで、e-fuelのベースである合成メタノールの製造を目指しています。

PORSCHEはレースなどでの使用を始め、看板商品である911シリーズなどへの展開も想定しています。

e-fuelは既存の内燃機関で使用する事が可能で、カーボンニュートラルを実現しながら内燃機関を延命させる事が可能です。

 

 

 

 

e-diesel(AUDI)

AUDIのe-dieselもPORSCHEと同様にe-fuelの一部で、Ineratec GmbH及びEnergiedienst Holding AGと共同で、スイス北部のアールガウ州ラウフェンブルクに、e-dieselを生産する新しいパイロット工場を建設する計画を進めているそうです。

こちらのプロジェクトでは、水力発電によって得られた余剰な電力を使って合成燃料を製造します。

e-dieselも既存の内燃機関で使用する事が可能なので、カーボンニュートラルを実現しつつ、既存のDieselエンジンを使用する事が可能です。

 

 

 

水素燃料エンジン車は既存の技術の組み合わせで実現可能で、EVやHybrid車に続く第3,第4の選択肢になれれば、夢の水素ロータリーエンジンなどが可能になるかも知れません。

e-fuelのe-gasolineやe-dieselは、既存の内燃機関の技術を活用する事が可能で、クラッシックカーを延命させ得る可能性が有ります。

e-fuelがEVやHybrid車に続く第3,第4の選択肢になれれば、ウチの987ケイマンSも延命出来る可能性が有ります。

F-1も音が無くなったら魅力が半減すると思いますし、全てEV化してしまったらモーターや電池が同じなら、ラジコンカーと同様で制御系部分の差だけで性能を変える事は困難だと思われるので、それこそ空力の優れたマシンや軽量化したマシンとかタイヤの差だけが性能差になってしまい、コンストラクターズチャンピオンはシャシー部分だけになってしまう可能性が高いのでは無いかと思います。

またEVには充電に時間が掛かると言う問題が有り、現在の内燃機関車の様に短時間で燃料補給する事が出来ないので、充電ステーションが増えても全てのクルマを電動化すると言うのはあまり現実的では有りません。

またリサイクル的な観点でも、既存の内燃機関車の場合は新車が中古車になり、或いは部品取りされて流通する様な経路が世界中で確立されていますが、EVやHybrid、FCVに関してはリサイクルもまだまだ一般的では無く、一部の国ではリサイクルの経路が確立されているものの、多くの国ではリサイクルよりも廃棄した方がコストが掛からないと言う事で野ざらしになっていたり、貧困層の子供達が有害な希金属類を集めていたりと多くの問題が有ります。

水素燃料エンジン車やe-fuelは既存の内燃機関に近い構造や、既存の内燃機関そのものを使用出来るので、電動化を一気に進めるよりも実現性は高いのでは無いかと思われます。

 

 

 

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