どうも、Mormor(もるもる)です!
今日は「七重の味の店 めじろ 〜The origin of the 蔦&渦〜」のイベントで、本鵠沼の「うずとかみなり」さんに行って来ました。
元は80杯限定で9月23日開催の予定でしたが、祐貴さんの訃報で延期になり、80杯から100杯に増やして追加の予約を行いましたが、直前にお父さんの大西良明氏が転んで骨盤にヒビが入る怪我をしてしまい、開催が危ぶまれていました。
しかし、お父さんのタレは有るので開催可能と言う事で、予定通り開催されました。
17:15の回でしたが、少し早めに到着しました。
お店の前に数人居ましたが、階段裏で待つ事に。
この日は昼営業は無く、このイベントの為だけの営業です。
とても楽しみです。
ラーメンは限定のみですが、店員さんに促されてドリンクの食券を購入します。
食券を買って一度外に出て待とうとしたら、そのまま入店出来ました。
お供はプレミアムモルツの限定「秋の芳醇」にしました。
ちなみに芳実さんも同じものを飲まれていました。
厨房では祐貴さんもレモンサワーを楽しんでいます。
“最初で最後”と言う事で、万感の想いが去来します。
芳実さんが卓上のPopをクルリと回して、「どうぞ!」と見せてくれました。
今日のラーメンの素材と各自の担当、そしてこの日来られなかったお父様の良明氏からのご挨拶が有りました。
ラーメンBlogger/Youtuberとしてはラーメンの説明が有るのは助かります。
そして各パートを担当されている御三方が何を担当したのかが分かるのもありがたいです。
待つ事7〜8分で、「七重の味の店 めじろ 〜The origin of the 蔦&渦〜」が着丼。
スープは「JSN蔦」のシャモロックや「うずとかみなり」のレギュラー素材を使用し、「うずとかみなり」で作ったスープ。
タレはお父様の「めじろ」のタレ、チャーシューは祐貴さんが仕込んでおいたもの、麺は芳実さんの麺と言う、最初で最後の親子3人の合作です。
こんな豪華な組み合わせは、恐らくもう2度と無いのではないかと思います。
芳実さんから口頭でラーメンの説明が有りました。
まずはスープから。
温度によってスープの味が変わると言われる「七重の味」のスープ。
味そのものは今ハヤリの「鶏と水」系とは異なり、優しい醤油味ながらキレよりもコクと旨味の有るスープです。
恐らく温度によってスープの味が変わるヒミツはタレでは無く香味油では無いかと思います。
鶏油は、初めは舌をヤケドしそうな熱さでスープの味よりそちらを感じますが、温度が下がるに連れてスープそのものの味が感じられる様になります。
「JSN蔦」の「醤油Soba」のスープや「うずとかみなり」の「雷SOBA」なども多層的な旨味で構成されていたと記憶していますが、その源流は此処に有ったのかも知れません。
「春よ恋」の新麦、「はるゆたか」、「きたほなみ」の小麦粉に沖縄の「ぬちまーす」塩を使った麺。
「うずとかみなり」の「醤油RAMEN」同様、スープの味に合わせた絶妙な茹で加減の麺。
新麦ならではの風味と旨味が有ります。
黒豚のバラチャーシュー。
これは祐貴さんが仕込んであったものを、「JSN蔦」に許可を得て使用しているとの事。
元々このラーメンの為に作られたものでは無いので、どちらかと言うとやはり「JSN蔦」の「醤油Soba」に合わせたクッキリとした味です。
こちらも祐貴さんが仕込んだ黒豚のロースチャーシュー。
絶妙な火加減としっとり食感は正に「JSN蔦」らしい仕上がり。
こちらは味の加減が少しマイルドなので、スープとの相性も良いです。
「めじろ」の短冊メンマ。
先日「塩RAMEN」を食べた時は、「めじろ」メンマは「チャーシュー味玉乗せ」のみで、「うずとかみなり」のメンマを味わって楽しみを後に取って置きました。
初めて食べた「めじろ」メンマはその食感も少しビターな味も、「うずとかみなり」のメンマとは異なるものでした。
たっぷり載った白髪ネギ。
お父様の良明氏は「ネギの魔術師」とまで呼ばれた方です。
この仕込みはとても大変だったと芳実さんがTwitterで呟いていました。
焦がしネギ。
この焦がしネギが鶏油と絶妙なハーモニーで、香ばしさと爽やかな旨味を出しています。
とろネギ。
ネギのネバネバのフルクタンと言う成分を絶妙に生かした様な「とろネギ」。
名前の通りの「とろり」とした食感と爽やかな味が絶妙なアクセントになっています。
角切りネギ。
ネギは切り方によっても味が変わると言う事で、「ネギの魔術師」と言われたお父様のネギ使いをしっかり伝承しています。
海苔。
家系ラーメンの半分位の大きさですが、やはり海苔の香ばしい磯感は醤油ラーメンに良く合います。
いつもの様に、スープに浸して麺を包んでいただきます。
海苔の香ばしい磯感が優しい醤油味スープと良く合います。
とろネギと麺をいただきます。
この「とろネギ」は「ネギの魔術師」と言われた良明氏の真骨頂ではないかと思われます。
白髪ネギと焦がしネギを絡めて麺をいただきます。
流石は「七重の味」だけに、温度が下がって来るとスープの味が前面に出て来ますが、焦がしネギの香ばしい風味と白髪ネギの爽やかな辛味が絶妙にマッチしていて、至福の旨さです。
焦がしネギと角切りネギを絡めて麺をいただきます。
スープの温度が下がるに連れて甘みも顔を出し、更に変化して行くスープ。
そのスープに香ばしさと爽やかな辛味が加わってとても美味しいです。
温度によって味が変わって行く「七重の味」のスープと「ネギの魔術師」のネギの共演。
そこに芳実さんの麺と、祐貴さんの「シャモロック」や「黒豚チャーシュー」のハーモニーが素晴らしいです。
麺と具を食べ終えて、スープを味わいます。
アツアツの時は鶏油の風味が立ち、温度が下がるに連れてスープの味が顔を出し、更に温度が下がると甘みを感じられる様になる、言われている通り「七重の味」を体験出来ました。
と言う訳で、完食。
「うずとかみなり」さんの「七重の味の店 めじろ 〜The origin of the 蔦&渦〜」でしたが、「めじろ」が有った頃には食べた事が無かった自分の様な人にも、その凄さが分かる一杯でした。
祐貴さんの「シャモロック」を使い、「うずとかみなり」さんのレギュラースープの素材を合わせた「蔦とかみなり」のスープにお父様のタレを合わせたスープ。
「七重の味」の名の通り、温度が変化するに連れて鶏油の風味が立った味から、温度が下がるに連れて醤油の味が顔を出し、更に温度が下がると甘みを感じられるスープです。
「ネギの魔術師」と呼ばれたお父様の良明氏の技法をしっかりと継承した、白髪ネギ・焦がしネギ・とろネギ・角切りネギのコンビネーションが「七重の味」を更に旨くしています。
そして祐貴さんの「黒豚ロース&バラチャーシュー」、お父様の「めじろ」のメンマ、そして芳実さんの麺が三位一体となって至福の旨さの一杯に仕上がっています。
3人の饗宴は今回限りかも知れませんが、その味を引き継いで進化して行く「うずとかみなり」さんに今後も期待しています。
「JSN蔦」も復活の狼煙を上げているので、今後がとても楽しみです。
私の人生で1番美味しかったラーメンをあげるなら、大学生の時(今から15年ほど前になるかも…)に川崎にあったラーメンシンフォニーで食べためじろの冷やし煮干しラーメンでした。
「冷たいラーメン?」「グレープフルーツ?」ってビックリだらけで、あまりに美味しくて後日友達を連れて行ったほどです。
その友達は食べても吐いてしまう子で、「お前が旨いって言うものなら吐かないで食べられる気がする!」と言うので、「それなら…」とめじろを選びました。
同じものを頼んで、一口スープを口にしたら「あれ…なんかこの前と味が違う…」ってなり、友達のを一口貰うと「そうそう!これこれ!」ってなったので、店主の方に「味が違くて…」とお話しをし、「同じ工程で作ってるのでそんなことは…」とのことだったのですが、1から作り直して下さいました。
後日、何かしらでこの日のことを書き込みお礼を伝えたらお返事を下さったのを覚えています。
亡くなられたのがこの方だったのなら、私はもう二度と食べることは出来ないんですね…。
私の中で「1番美味しかったラーメン」としてずっと残っています。
今は関東を離れたので、“違うラーメン屋さんを開いていても、食べに行きたいな”と思い検索していてこちらに辿り着きました。
あまりラーメンから想いや情熱って感じることもなく、まして通ってた訳でもなくただ2回だけ食べたことがあるだけなのに、ずっとずっと忘れられないラーメンです。
こちらの記事を発信して下さってありがとうございます。
お読みいただきありがとうございます。
「めじろ」の店主だった大西義明氏は今は厨房に立たれていませんが、御子息の大西芳実氏が本鵠沼で「うずとかみなり」をやっています。
「めじろ」のメンマも出されているので、是非一度行ってみて下さい。
ご返信ありがとうございます。
川崎で食べた時にメッセージをやりとりした時に、ご自身はめじろから離れるとのことでしたがお父様のお店だったのですね。
関東に行ける際は、うずとかみなりに行ってみようと思います。
ありがとうございます( ꈍᴗꈍ)