どうも、Mormor(もるもる)です!
今日は前々から行きたかった「麺創庵 砂田」さんに行って来ました。
この場所は以前「Japanese Soba Noodles 蔦」の支店だった「蔦の葉」が有った所です。
店主の砂田さんは異色の経歴の持ち主で、なんと元プロのミュージシャンで、その後他のアーティストへの楽曲提供を経て、家族の為にサラリーマンとして働き、趣味の蕎麦打ちからラーメン自作、ついにはホテルで提供するラーメンを依頼される程だったとの事。
その後、渡辺樹庵さんの下で修行を積んで、巣鴨にお店を出されたのだそうです。
巣鴨地蔵通り商店街を歩いて行くと、路地の所に看板が有ります。
横の肉屋さんの看板が目立つので、そっちを目印にすると分かりやすいです。
入口横の窓には、食券の買い方や並び方の説明や、TRYのポスター、営業予定などが貼られています。
入口横に窓が有るお店はこんな風に色々貼って有る事が多いです。
店内満席で、店内の待合スペースも埋まっていて、券売機横で立って待ちましたがすぐ空きました。
初訪問なので左上の法則で「特製ワンタン麺」¥1,500にしました。
券売機横にはウォーターサーバーが有り、水はセルフサービスです。
紙エプロンやヘアゴムなども有ります。
カウンターの前にはラーメンの説明書きが有ります。
使用する水からスープ、麺、具材に至るまで徹底的にこだわっていて、メンマも完全発酵メンマと、まるで戸塚の「支那そばや」さんの様です。
待つ事10分程で、「特製ワンタン麺」が到着。
店主さんから「海苔が溶けちゃうので海苔は早めに食べて下さい」と言われました。
初めてそう言う事を言われたのでちょっと驚きましたが、個人的にも海苔は溶ける前に食べる様にしていたので、物凄く納得感が有りました。
まずはスープから。
白河ラーメンと言うと、個人的には「とら食堂」出身の町田「一番いちばん」さんで良く食べていますが、あの味とは違う系統の味に感じました。
実際、このスープは水では無く全て昆布水で煮出したスープだそうで、既存の「白河ラーメン」スープとは一味違う味の厚みが有ります。
モチモチ食感の自家製麺。
同じ自家製麺でも「一番いちばん」さんの力強い感じとは違う、しなやかさとモチモチ感が同居した感じの麺。
当初体力面の不安から製麺所の麺を使おうとして、渡辺樹庵さんに「白河ラーメンは自家製麺」と言われて考え直したそうで、結果的にこの自家製麺が「本格的『白河ラーメン』が東京で食べられる」と評判になったのですから、流石です。
大きなチャーシュー。
これがとても香ばしく焼き上げられています。
通常、白河ラーメンは煮豚系のチャーシューだそうですが、こちらでは煮ずに吊るし焼きで焼き上げて作っているのだそうです。
ちなみに町田の「一番いちばん」さんのチャーシューも香ばしく焼き上げられていますが、こちらも同様に香ばしい風味がスープにも溶け出して味に厚みを与えています。
鶏モモ肉チャーシュー。
こちらも吊るし焼きなのか、皮が焼かれている感じです。
ワンタン。
皮を味わうタイプのワンタンでは無く、たっぷり詰まった餡と皮のピロピロ感の両方を味わえるタイプのワンタン。
先日いただいた王子の「キング製麺」さんのワンタンもたっぷり詰まった餡も皮も楽しめるタイプでした。
たまたまなのか、チャーシューの欠片も入っていました。
もしかして刻んだチャーシューも入っているのかもしれません。
これも香ばしくてとても美味しいです。
メンマ。
こだわりの完全発酵メンマです。
中国産の麻竹を原料とし、発酵させる事によって柔らかく独特の風味になるメンマ。
本来、メンマの発酵には1ヶ月程掛かるのですが、日本に入ってくるメンマの約8割はコストダウンで2週間程度で出荷される「半発酵」なのだそうです。
完全発酵メンマは完全に発酵が終わる頃にはほぼ無菌状態になりますが、半発酵品は雑菌を残したままなので、保管時間が経つにつれて色が黒ずみ、漂白をしないと商品になりません。
メンマの薬品臭さはこの漂白工程で使用された薬品によるものです。
「白河ラーメン」と言えば、の小松菜。
小松菜独特の風味が鶏ベースの醤油味スープととても良く合います。
ナルト。
ナルト専門店「株式会社 北村」の無添加鳴門巻を使用しています。
ナルトにまで拘っている所はなかなか無い気がします。
海苔。
店主さんから「海苔が溶けちゃうので海苔は早めに食べて下さい」と言われましたが、なるほどこの海苔は香ばしさと海苔自体の旨さが有り、コレが溶けてしまったら勿体無いです。
スープに浸して麺を包んで海苔巻き麺にしていただきます。
海苔の香ばしい風味とスープに溶け込んだ吊るし焼きチャーシューの香ばしさ、そしてスープの旨みとモチモチ麺が見事に調和して、コレは至福の旨さです。
こだわりのナルトと麺をいただきます。
ナルトは練り物だけにラーメンととても相性が良いです。
モチモチの自家製麺にとても良く合います。
メンマと麺をいただきます。
いくら上手に味を付けても、メンマ自体が薬品臭ければ結局その臭いが残ってしまいます。
完全発酵メンマだからこそ、味付けがしっかり活きて来ます。
小松菜と麺をいただきます。
茹で加減によってはワサビの様な風味が有る小松菜。
その風味も淡麗系の醤油味スープに良く合います。
大きなチャーシュー。
こちらはモモ肉でしょうか?
肩ロース同様に吊るし焼きなのかとても香ばしいです。
この香ばしいチャーシューが「麺創庵 砂田」さんのアイデンティティになっています。
半熟味玉。
黄身がゼリー状の半熟で、しっかり味の染みた美味しい味玉です。
玉子自体の旨味も感じられます。
麺と具を食べ終えて、スープを味わいます。
水では無く昆布水を使って煮出したと言うスープ。
魚介を使わない「白河ラーメン」のスープと異なり、グルタミン酸が豊富な昆布水を使う事によって、動物系のイノシン酸との相乗効果で味に厚みが出ています。
と言う訳で、完飲&完食です。
「麺創庵 砂田」さんの「特製ワンタン麺」でしたが、全ての材料へのコダワリがハンパ無く、激ウマな一杯でした。
水では無く昆布水を使って煮出したと言うスープは、吊るし焼きチャーシューの香ばしさも加わって、味に厚みが有って思ったよりもパンチの有る味です。
自家製麺のモチモチ食感の麺は、弾力だけで無くしなやかさも有り、スープの絡み方も丁度良く出来ています。
吊るし焼きチャーシューの香ばしさは「麺創庵 砂田」さんのウリの一つになっていて、チャーシューそのものの旨さも有りますが、スープの味にも大きく貢献しています。
餡がたっぷりのワンタンも、麺同様に自家製で、餡も皮も楽しめるタイプです。
こだわりの完全発酵メンマや無添加のナルト、小松菜、上質な海苔…具材にも全く抜かりが有りません。
なるほど、コレならオープン直後からいきなり「白河ラーメンの銘店」と呼ばれる様になる訳です。







