「銀座 八五」の「特製中華そば」

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どうも、Mormor(もるもる)です!

 

今日は2022年3月に経営難から一時閉店してしまい、存続が危ぶまれましたが2022年5月末に復活した「銀座 八五」さんに行って来ました。

店主の松村さんは、「京都全日空ホテル(現ANAクラウンプラザホテル京都)」で、総料理長を務めた事も有るフレンチの元シェフと言う経歴を持ち、「中華そば 勝本(かつもと)」や、つけそば「神田 勝本」を開店しました。

ラーメンスープは「スープ」、「香味油」、「タレ」で構成されていますが、「銀座 八五」はフレンチの技法を用いてタレを使わないスープでラーメンを作っています。

ミシュランのピブグルマンや一つ星を獲得した銘店ですが、経営の方が危なくなっていた様で、2022年3月に「株式会社 勝本」が破産申請して休業となりました。

株式会社Food Operation Japan」が運営に入る事で、短期間の休業で復活する事が出来、店主の松村さんは顧問としての役割を担う事になった様です。

 

 

 

 

休業前も行列店でしたが、再開後もやはり行列店です。

むしろ休業前よりも列が長くなった様な気がします。

並ぶのは大変ですが、これで経営が安定してくれれば言う事無しです。

 

 

 

 

入口横の「お品書き」。

店舗の外観も含めて和食の割烹や料亭の様な構えです。

「中華そば」、「味玉中華そば」、「特製中華そば」の3種類と「肉ご飯」である事は変わり無い様です。

 

 

 

 

順番に店内の券売機で食券を購入します。

久しぶりの訪問なので、左上の法則で「特製中華そば」にしました。

「特製中華そば」は味玉が載って、チャーシューが増されます。

 

 

 

 

券売機の下には両替機が有ります。

全種類対応型よりこの方が安いのでしょうか?

両替で店員さんを煩わす事が無いので、ありがたいです。

 

 

 

 

待つ事10分少々で、「特製中華そば」が到着。

特製は味玉とチャーシューが2枚になります。

黄金色のスープと麺線が美しいです。

 

 

 

まずはスープから。

最高級のコンソメのようなスープでラーメンを作ってみたい」と言う思いから、タレを使わないラーメンを作る事を考えたそうですが、ここまで来るには紆余曲折が有った様です。

スープ単体では完璧と思えたものでも、麺を入れるとモノ足りない味になってしまう事が続き、納得の行くものが出来るまでに半年掛かったそうです。

味の決め手はイタリア産の高級プロシュートで、その旨みとコクがこのスープのキモ。

鶏ベースのスープに貝、昆布、干しシイタケ、ドライトマトなどの食材を使い、フランス・ゲランド産の海塩で仕上げているのだそう。

ペッパーキャビアの風味が山椒の様な鮮烈なスパイシーさを出して、スープの旨さを更に引き立てています。

 

 

 

 

麺はコダワリの「浅草開化楼」製。

水道橋の「中華そば勝本」も「浅草開化楼」製でしたが、「銀座 八五」さんではスープに合わせてパスタ用の粉を練り込んでいるのだそう。

デュラムセモリナよりも粒の細かい小麦粉を使用していると言う事で、パスタ程麺が主張しない感じの麺に仕上がっています。

 

 

 

 

豚バラ肉チャーシュー。

フレンチの技法を用いて低温調理されています。

ペッパーキャビアが山椒の様な鮮烈なスパイシー感を出しています。

 

 

 

 

太めのメンマ。

コンソメスープの技法を使ったスープやパスタに使用する小麦粉を使用した麺、フレンチの技法を用いて作られたチャーシューであっても、これは「ラーメン」です。

「ラーメン」の代表的な食材で有るメンマがそれを主張している様です。

 

 

 

 

九条ネギ。

メンマと同様に、ネギもラーメンの薬味として代表的な食材です。

彩を添える意味も有りますが、その爽やかな風味がラーメンに欠かせません。

 

 

 

 

それにしてもフレンチの手法で作られたコンソメの様なスープは素晴らしいです。

そしてこのスープに合う様に、パスタ用の小麦粉を使って作られたこの麺も素晴らしいです。

「ラーメンは丼の中のフルコース」と言う言葉が頷けます。

 

 

 

 

九条ネギと麺をいただきます。

スープ単体だと洋風な味ですが、こうして九条ネギや麺と合わせるとちゃんと「ラーメン」として成立しています。

スープだけの時と麺や薬味を合わせた時で印象が変わります。

 

 

 

 

フレンチの技法を用いて低温調理されたチャーシュー。

チャーシューと言うより「豚バラ肉のコンフィ」と呼んだ方がしっくりきそうです。

ホロホロに柔らかく、しかししっかりと旨みが閉じ込められている素晴らしい一品です。

 

 

 

 

麺や薬味と食べている時は、まさに「ラーメン」です。

ハヤリの「鶏と水」系とは全く違う、沢山の食材の旨みを重ねた多層的な味わいが素晴らしいです。

この繊細な味のスープを、タレ(カエシ)を使わずに麺や具材と合わせた時に最適化するのは至難の技だと思われます。

 

 

 

 

半熟味玉。

一見すると只の温玉の様にも見える程色が付いていません。

スープに味を邪魔しない様に最低限の味付けになっている為だそうです。

 

 

 

 

麺と具を食べ終えて、スープを味わいます。

スープ単体になると、これはまさしく「コンソメスープ」です。

ペッパーキャビアが山椒の様な鮮烈なスパイシー感もとても良く合っています。

 

 

 

 

と言う訳で、完飲&完食です。

銀座 八五」さんの「特製中華そば」でしたが、まさに「丼の中のフルコース」と言った趣の一杯でした。

経営難から一時閉店してしまい、2022年5月末に復活しましたが、その味は一時休業前と変わる事無く、むしろ味の解像度が上がった感じです。

 

 

 

 

食後に水出しのほうじ茶が出て来ました。

暑い日だったので水を飲み干したところ、「『水出しのほうじ茶』はいかがでしょうか?」とオススメされました。

料理だけで無く、店構えや内装、接客に至るまで非常に上質感が有り、行列店になるのも納得出来ます。

株式会社Food Operation Japan」が運営に入り、店主の松村さんは顧問としての役割で専念出来る様になって益々味に磨きがかかりそうです。

フレンチの経験が有るとは言え、「コンソメスープ」としても極上な一品を、麺や具と合わせたラーメンとして再構築すると言うのは、口で言う程簡単では無いと思います。

簡単ならそこら中で既にやっていると思うので、スープを飲んだら「コンソメスープ」、麺を食べたら「ラーメン」と言う事がどれだけ難しいか分かります。

低いレベルで妥協するのでは無く、「コンソメスープ」としても「ラーメン」としても極上の領域で実現しており、ミシュランガイドで1つ星を獲得した事も納得です。

 

 

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